2019/10/05

「位相差AF」Vs「像面位相差AF」

カメラのAF機能,ピントを合わせる機能には
大きく分けて 位相差AF と コントラストAFの二種類があります

コントラストAF
コンパクトデジカメなどに主に使われていた方式で
精度は高いものの合焦(ピンとが合う)までの時間がかかるのが欠点でした。

位相差AF
一眼レフに主に使われていた方式で
専用の素子を用いているので合焦が速いことが特徴でした。

位相差AFは一眼レフカメラのAFとしてずっと高い信頼性とレスポンスを誇ってきましたが
D800を使い始めてから疑問に感じ始めました。
D800の初期には「手振れに要注意!」 と散々言われました。
高画素で繊細に写すのだから、わずかなブレも繊細に写ってしまう 
のは理解できます。

もう一つ 映像素子が小さく、その間隔も小さいからブレが目立つ とも言われた。
えっ! それは違うだろう
映像素子の大きさやその間隔は、当時でさえもフルサイズより
APSサイズのほうが小さく、間隔も狭かったのだから

実際D500D800,D850を比較すれば 
D500 2151万画素 映像素子23.5×15.7mm 画素数5568×3712 
    長手方向素子間隔0.00422mm
D800 3630万画素 35.9×24.0mm 7360×4912 素子間隔 0.004878mm
D850 4657万画素  35.9×23.9mm 8256×5504 素子間隔 0.00435mm
2000万画素機のD500の方が 素子間隔は狭いのです。

さらにコンデジの映像素子は
6mm×4mmと小指の爪の大きさより小さい素子で2000万画素 
こちらの方が計算するまでもなく 明らかに小さく,狭いはず 
だからちょっと違うよ。 とこちらは完全否定です。

自分の勝手な思い込みなんですが 3000万画素超えの高解像度の一番の問題点
実はピントの精度が問題になり始めた のではないでしょうか
と疑っています。

その根拠として考えられるのが 次の2点です。
1)ミラーという可動部があるので,
  可動部がないコントラストAFや像面位相差より精度が劣るのではないか?
2)フィルム時代の解像度や,デジタルでも2000万画素レベルまでは
  それらの欠点がネグられていたのが
  3000万面画素を超える高画素では,素人目にも欠点が見えるようになってきた。

つまり ミラーを利用した「位相差AF」は,
フィルム時代の画素では,その合焦スピードから有効な技術であったが,
デジカメの高画素時代になってその精度が問題になり始めたのではないかと
 たぶん ですが

メーカーもそれに気が付いたので「AF微調整」などという機能が
付き始めたのではないか? と更に疑いは深まるばかりなのです。

そして
スピードの像面位相差AFと 
精度のコントラストAFのコラボレーションから生まれた 新しいAFが登場です。
この新しいAFは,ミラーを使わずに映像素子でピント合わせと露出を測定しを行い
精度ばかりでなくスピードでも 位相差AFを超えた又は同等と思われます。

ただ一つ  現在の電子ビューファインダーには 自分はまだイマイチなのです。
電子ビューファインダーのシャッター動作時の画像は,
ほんの一瞬だけれども画面が止まるのでとっても違和感があるのです。
光学式ファインダーはミラーが上がった瞬間にブラックアウトはするが
動きの中でのブラックアウトなので自然な感じでいられるのである。

ブラックアウトも 一瞬の停止もない 連続動作が一番なのですが
ファインダの画像は 一旦停止は ブラックアウトは なのです。

風景やポートレートなど静止している物を相手にするのなら
それでもいいかもしれない。
でも動きのある物を撮る自分には どうしても違和感が残るのです。

しかし,まだ物足りない電子ビューファインダーがあと少し進歩すれば
ミラーの世界は終わりを告げる と感じてはいます。
それは いつ?
来年のオリンピックをターゲットにするプロ用機材で? ???

その時 自分は どうする?
時代はミラーレス一直線なのは,十分理解しますが
Nikon一眼レフユーザの自分は 
電子ビューファインダの一旦停止が解決するまでは動きません。
もし電子ビューファインダーがOKになっても
30万、40万円越えのボディーを購入するのは至難のわざ
ZボディーにFレンズでは宝の持ち腐れ 
やはりZボディーには高性能のZレンズでしょう
でも いまさら一本20万,30万のレンズを何本も買いそろえる余裕はありません。

これからの余生は一眼レフ+Fレンズで
粋がるしかない

などと一人でウジウジと思い巡らしていたら こんな記事がありました。


最新の記事ではないけれど 参考までに。。。



「コントラストAF」「位相差AF」「像面位相差AF」の違い


「位相差AF」「像面位相差AF」の違い

オートフォーカスの仕組みと種類「コントラストAF」「位相差AF」「像面位相差AF」の違いについて説明します。


コントラストAF位相差AF像面位相差AF
オートフォーカス速度
オートフォーカス精度
オートフォーカスエリア全体中心部中心部よりやや広範囲
動く被写体
よく使われるカメラのタイプコンパクトデジタルカメラ一眼レフミラーレスカメラ


カメラのオートフォーカスには、主に3種類のオートフォーカス方式が使われている。1つは、一眼レフカメラで使われる「位相差オートフォーカス」。もう一つは、ミラーレスカメラやコンパクトデジタルカメラで使われる「コントラストオートフォーカス」。最後に、新しく登場した「像面位相差オートフォーカス」。オートフォーカスの速度や精度は、カメラのアルゴリズムやレンズの超音波モーターの性能などの要素で大きく変わる。そのため、位相差AFはコントラストAFより速度が速く、コントラストAFは遅いなどは一概に言えない。また、オートフォーカスの方式はそれぞれにメリットとデメリットがあるため、どの方式が一番優れているかも一概に言えない。

オートフォーカスの違い
一眼レフの光学ファインダー(OVF)のみ位相差AFに対応。ミラーレスやコンパクトデジタルカメラのファインダーは電子ビューファインダー(EVF)なのでコントラストAFでオートフォーカスを行う。もし像面位相差AFに対応しているカメラなら、コントラストAFに加えて像面位相差AFでもオートフォーカスができる。

位相差(いそうさ)オートフォーカス
位相差AFは、一眼レフカメラのファインダー撮影時に使われるオートフォーカス方式。位相差AFには、セパレータレンズと位相差AFセンサー(イメージセンサーではない)がカメラに組み込まれている必要がある。セパレータレンズにより2つの像を作り、その2つの像からズレを検出、どれだけレンズを移動させてオートフォーカスを合わせるかを位相差AFセンサーが計算してレンズを一気に駆動させる。デジタル一眼レフカメラのライブビュー時は、ほとんどの場合にコントラストAFに自動的に切り替わる。

【メリット】
動いている被写体にもピントを合わせやすい高速オートフォーカス。オートフォーカス時に前後に動かない。

【デメリット】
1) コントラストオートフォーカスより精度が低い。セパレータレンズと位相差AFセンサーを組み込む必要があるのでカメラが大型化する。オートフォーカスできるエリアが中心部分に限られている。
2) 可動部分の存在が精度に依存する。


一眼レフの光学ファインダー
一眼レフの光学ファインダーを覗いた様子

AFセンサーユニット
AFセンサーユニット。一眼レフをミラーアップした状態で上から撮影

セパレータレンズと位相差AFセンサー
AF対応フィルムカメラのAFセンサーユニットを分解して取り出したセパレータレンズと位相差AFセンサー。大きさは1.5cmほどで、これがミラーの下部分に搭載されている

コントラストオートフォーカス
コントラストAFは、ミラーレスカメラやコンパクトデジタルカメラ、ライブビュー時のデジタル一眼レフカメラに使用されるオートフォーカス方式。コントラストAFには、セパレータレンズとAF専用センサーは必要ない。レンズを前後に動かして、イメージセンサーが「コントラストが最も高いピント位置=ピントが合っている位置」だと判断してオートフォーカスを合わせる。位相差AFと違い、コントラストAFはオートフォーカス時に画像が前後に動く。

【メリット】
セパレータレンズと位相差AFセンサーが必要ないのでカメラが小型化できる。位相差AFよりオートフォーカスの精度が高い。

【デメリット】
位相差AFよりオートフォーカスの速度が遅く、動いている被写体へのピント合わせが弱い。
(最近のコントラストAFは進化しており、速度が位相差AFと変わらないものや、オートフォーカス時に前後に動く動作がとても小さいものがある)

イメージセンサー
ライブビュー時のデジタル一眼レフカメラ。ミラーアップした状態になり、常にイメージセンサーに光が当たった状態。像面位相差オートフォーカスもこの状態のままでオートフォーカスを行う
像面位相差(ぞうめんいそうさ)オートフォーカス
像面位相差AFは、一部のミラーレスカメラやスマートフォンなどで使用され始めたオートフォーカス方式。位相差AFセンサーではなく、像面(撮像面、センサー面)で位相差AFを行う。イメージセンサーに位相差AFセンサーの機能を組み込んでいるため、セパレータレンズと位相差AFセンサーを搭載せずに位相差AFができる。像面位相差AFは、イメージセンサーの画素の中に、像面位相差AFが可能になる位相差画素を離れて配置して組み込むことで実現できる。位相差画素はまず、レンズから入ってきた光を2方向に分ける(瞳分割)。位相差画素の左側半分を使えなくすることで左側から入ってきた光を検出、右側でも同様の検出を行う。その2つの信号を合わせることでズレを検出し、どれだけレンズを移動されるとオートフォーカスを合わせられるかを計算してレンズを駆動させる。位相差画素は、画像生成には使用されない欠損画素になるために、周辺画素から補間される。
(最新は、画質低下がまったくない像面位相差AFや、位相差画素の機能に加えて画像信号が出力できる画素を使った像面位相差AFなどが登場してきている)
富士フィルムの一部のカメラは、位相差画素で検知した画像のズレを映像化したデジタルスプリットイメージという機能を搭載している。

【メリット】
高速なオートフォーカス。オートフォーカス時に前後に動かない。
像面位相差AFが可能なイメージセンサー搭載などにより高速オートフォーカスが可能。

【デメリット】
位相差画素が画像信号を出力しない欠損画素になる場合は画質が低下する場合がある。位相差AFより測定センサーが小さいために暗所のオートフォーカスに弱い。オートフォーカスできるエリアが中心部分に限られている(位相差AFより広い範囲の場合が多い)。


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3 件のコメント:

  1. オートフォーカス方式の比較:検証、興味深く拝見しました。
    ところで、SONYαシリーズの一部機種でハーフミラーを用いた位相差検出AFを採用しています。
    これは、撮影レンズと撮像素子の間に固定ハーフミラーを(一眼レフのミラーのように)斜めに配置して、被写体光の一部を上方に反射し位相差検出方式AFセンサーモジュールに導くというものです。
    ファインダーは電子式でミラーレスカメラのように撮像素子の画像を表示し、当然ミラーアップはありません。
    AF用の光量はごく少量で、多くの被写体光は撮像素子に導かれるため、撮影画質への影響はほとんどないそうです。
    一眼レフと同じ構造で、ミラーレスカメラのようにレンズマウントのフランジバックを短くすることができず、小型化できないことは欠点です。
    うまく説明できませんでしたが、お分かりいただけましたか。

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    1. ミラーの固定はコスト減,位相差AFは性能維持,電子ビューファインダーはコストアップ,性能低下  開発の意図はどこにあるのでしょう? ソニーの真似はしない!かな。

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  2. 位相差AFは性能維持と高速連写が目的だったようです。
    当然、一眼レフでは不可能な動画撮影での位相差AFができました。
    10年くらい前、キャノン、ニコンはミラーレス未参入で一眼レフだけだった時代に採用された技術でした。
    位相差AFがまだまだ有利だった当時、両社に比べて光学技術より電子技術で有利だったSONYの選択だったのかもしれません。
    購入する気は全くありませんでしたが、発想は面白く感じました。

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