2021/01/02

天体観測 木星と土星

 この冬の話題は 木星と土星の接近
年明け早々 ちょっと前のお話ではありますが 
2020-2021冬の季節 の真っ最中ってことで。。。。。 


 天体観測のバイブル「天文年鑑2020」の 年間のこよみ では
” 展望 ” で3行
”12月の空” では たった1行
” 12月22日 22時32分 木星が土星の南0°06′ ”
と記載されているだけで
”12月の話題” では触れてもいなかった

もっとも 本文中の個々の惑星のページまでめくってみれば
木星と土星の項目でそれぞれ
「年末の木星(-2等)と土星(0.7等)の大接近は見逃せない。
(中略)最接近の観察や撮影を試みてほしい。」 
と記載はされているが まあナンバー2の扱い程度 でしたね。

そんなわけで 夜空では点にしか見えない星と星が接近するだけ
ぐらいの認識で あまり関心は無かったのだけれど
連日の報道やネットでの画像を見て 今の流行りだね
とばかりに参加してみました

参加するからには 場所の選定から機材,出動する時間まで
しっかりと準備しての実行です
湘南 と云っても 真冬の夜です
海風は冷たいでしょう たぶん

ヒーター入りベスト着て羽毛服 オーバーズボン 手袋 ニット帽 と
防寒対策もしっかり
15分前にはセッティングも完了して 日の入りを待ちます

しっかり準備して実行 と言いながら
場所は歩いて5分 自宅近くの平塚海岸
接近は南西の方向地平線から15°ぐらいの角度なので
南方向180°開けた平塚海岸は最適 のはず です

16:28 西から飛行機が夕日に輝いて近ずいてきます
暗くなるまでは ヒマ なので ついで空 ですが遊びます
右上の更に高空には 西に飛ぶ旅客機らしき機体も輝いています

C-130でしょうか
ついでの空 はそのくらいにして

最接近の翌日12月22日 この日の日没は16時35分 

日の入りから10分過ぎた16時45分 まだまだ明るい夕焼けの時間です
雲が全然ないので オレンジからからダークブルーへのグラデュエーション だけです

16時57分 まだ星は見えません

17時11分 星がひとつ 光始めました
この日の木星は-2等星ととっても明るく 隣に0.7等星の土星らしきものがいるので
これでしょうね

そしていよいよ 待ちに待った暗い空です
17時20分から18時まで 40分間を5分起きに撮影してみました

最初は空が明るすぎて いまいちかな
カメラは NikonD850 レンズは200-500mm 
レンズはリーズナブルなお手頃価格・性能もそれなり品なので
テレコン×1.4付けるよりも トリミングする方が画像は繊細です 
天体望遠鏡は ありません

16:30 木星の衛星が見え始めました
でも3つしか見えません

土星が楕円に写っているので もしかしたらば と露出を調整して見ると
土星の環らしきものが見えてきました
これは ちょっと感激モノですね
でも 木星の衛星は 見えなくなってしまいました

さらに 露出を切り詰めると 木星がオレンジ色してきました
土星も暗くて見えにくくなるくらい 暗くなります

木星 衛星 土星の環 この3者を再現できる露出は中々難しい
カメラで出来る露出の調整では このぐらいが限界でしょうか

17時50分を過ぎると 木星の衛星が写らなくなってきました
地平線に近ずいてきたので
大気の影響か
近くの小田原の街の明かりの影響か

ここらが限界でしょうかね

ついでなので 月も撮ってみます
半月の月のクレータが良く見えるので


星はあまり見えません
月の影響でしょうか それとも光害?

東の空にはオリオン座が見えてますが この月が輝いているので
あまり冴えません

18時過ぎの西の空です
木星土星は 左中程の明るい点 です
左の明かりは小田原市付近


帰宅後 Photoshop で
木星 木星の衛星 土星 それぞれ個別にレタッチした結果は
大収穫でした



木星の縞模様らしきもの 衛星 土星の環らしきもの です

土星の環を肉眼で見たのは 自作天体望遠鏡
それも レンズだけを買ってボール紙で筒を作り
接眼レンズの筒は画用紙で作って夜空を眺めた 小学生の時以来ですから
60年ぶりぐらいでしょうか

一眼レフカメラと500mmのズームレンズで土星の環が見える
とは思っていませんでした

最近のカメラのラチチュードの広さには驚くばかりですが
高画素機では信頼性の劣る位相差AFではなくて
像面でピントを合わせるコントラストAFの精度と
いつも野鳥の撮影では重宝している
4500万画素の高解像度と 無茶なトリミングの結果でもあります


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